明日から 東北へ
明日から東北へ。
私と福島県との関わりは、考えてみたら結構幼いときからあった。
会津若松の三島町のキャンプ場に、おそらく2歳から、毎年キャンプをしに行っていました。
木に囲まれたわたしたちしかいないキャンプ場、
雨漏りテント、飯盒、ぼっとん便所、毎朝山の下から歩いてのぼってくる管理人のおばちゃん、明かりを求める蛾の大群、山のぼる炊事場、そこに棲みつく竈馬、おなかを摩ると寝る雨蛙、友達が作ってくる超すごい自由研究の数々、それに対抗すべく編み出した蝉の抜け殻集め(一本の木に何十個も集めて、あたかもそこにびっしり生まれたかの様な演出を。笑)、木登り、ハンモック、草の坂滑り、花火お絵描き、朝の冷たくなったごはんを鯉にあげること。…
全部が冒険で本当に楽しかったな、本質的には多分苦手な環境だったに違いないけど、今でも相変わらず冒険は好きって思う。たぶんキャンプに行っていなかったら、それか行っていたとしても、全部準備されたキャンプ場だったら、今頃、虫も触れない、ひとりでどこかに行くなんてとんでもないと思う人間になっていただろうな。
今回は南相馬市。
そのキャンプ場とは場所も事情も違う。
けれど、キャンプ場におばちゃんが来なくなった年のぽっかり感。
そんなものが漂っている気がしている。
ただ、他にはなんにも予想も想像もして行くつもりがない。
いくら調べても、ニュースが何をいっても、そこに感触はないし、
万人に平均化されていく感覚こそ恐ろしいなと思っている。
だから、今回はあくまでも、観察者という立場で、そこに行く。
先日インド帰りの友人に教えてもらった。
何も残さないし、与えない。
見る、聞く、歩く。
それから、自分がそれとどうつき合うか、考えようと思う。